遊びの発展について

第1段階 「遊びの発見」
遊びの発見

心のおもむくままに、自分のしたいことを十分に楽しむ

子ども自身が、自ら遊べるようになるためには、まず、何をしても許されるという、解放感と安心感を子ども達に与えることです。子どもは発達初期に自分の行動を認めてくれる大人と信頼関係を持つことによりその後の一層の発達が促されます。
子どもは、自発的に身近な事物や出来事に関心を示して働きかけたり、積極的に特定の大人との関係をつくろうとしたり、自分の気持ちを明確に表現し、自分の意見で何かをするようになります。

第2段階 「遊びの拡がり」
遊びの拡がり

ものとかかわって遊ぶ

自ら遊びを発見する喜びを知った子ども達は、園舎内外を自由に動き回り、更に外へと活動範囲を拡げていきます。無限の可能性を秘めた、豊かな情報発信源である自然の素材との語らいの中で、さまざまな事に興味、関心を持ち、あらゆる物とかかわり始めます。汚れや汗も気にならず、どんどん遊びを拡げていく姿は、子どもの持つ好奇心が花開き、子どもが子どもとして生きる姿そのものです。


第3段階 「遊びの深まり」
遊びの深まり

お互いに力を出し合って遊びを創る

自ら遊びを発見し、拡げる体験を得た子ども達の生活は、すべての面で意欲的になり、自信を持ち、自分の遊びを深めていきます。そのような生活の中で、自分の気持ちの抑制も徐々にできるようになり、人として生きていく力、自然の中で体感して得た知恵を生かして物と関わる力を身につけ、当然として、子どもの社会の中で、挫折したり葛藤したりしながら人と関わる力をも身につけていきます。

第4段階 「共に遊ぶ」
共に遊ぶ

自然や仲間と育ち合う生活

子ども達の主体的な遊び(=生活)が定着してくると、役割分担をしたり知識を出し合あったり工夫し、仲間の一員としての自覚が芽生えます。共に自然素材の中で深く遊び込み、大きな造形作品を作り上げた喜びや感動を分かち合いながら仲間との一体感を高めていきます。そして仲間と力を合わせて取り組めば、楽しみも倍になることを経験し、やり遂げた感激は仲間への信頼と尊敬の気持ちを育み、思いやりの気持ちを育てます。

遊びと生活の関係


遊びで力と自信をつけた子ども達は、生活力も身に付けます。自立心と自律心が育ち、他人の気持ちを思いやりながら行動するようになっていきます。

子ども美術文化研究会 会員園 子ども美術文化研究会ラボ 会員園専用