ごあいさつ
本会は、沢山の方々に子どもたちの表現の素晴らしさに触れて頂きたいと、平成22(2010)年11月に福井県・岐阜県・愛媛県・徳島県・鹿児島県・熊本県の保育実践を持ち寄り、書籍化する際に立ち上げました。平成24年3月に『子どもが生み出す絵と造形~子ども文化は美術文化(エイデル研究所)』を出版し、平成25(2013)年度より『いのちかがやく子ども美術展』in TOKYOを開催、NPO法人としての活動を始めました。
平成27(2015)年8月には小規模ながらドイツベルリンのこどもミュージアムで展覧会と自由画のワークショップを行い、平成28(2016)年6月から7月にかけて上海梧桐美術館での日中児童作品交流展にも参加し、活動の幅を拡げてきました。
全国展覧会として平成25(2013)年度から続けていた『いのちかがやく子ども美術展』in TOKYOは、コロナ禍の為、令和2(2020)年度は紙上展覧会とし、令和3(2021)年度は、若狭熊川宿美術館(福井県)にてⅡ期にわたり開催しました。令和4(2022)年度は熊本県立美術館本館で、令和5(2023)年度は長島美術館(鹿児島県)で開催し、令和6(2024)年度からは再び東京都新宿区四谷のCCAAランプ坂ギャラリーに会場を戻して開催し今に至ります。また、令和4年12月には、『子どもが生み出す絵と造形~子ども文化は美術文化(エイデル研究所)』の続編として、『子どもの造形表現のプロセス~自然素材との遊びと絵~(郁洋舎)』を出版しました。
本会は、豊かな自然体験を通した子ども主体の保育を実践する全国各地の保育者や保育施設、その活動に賛同する個人や団体によって組織されています。絶えず「感じる」ことと「表す」ことを繰り返す子どもたちは「美術」の世界を生きており、子ども自らが生み出す『子ども文化は美術文化』だとの共通認識に立ち、子どもの自由な遊び(=造形活動)や描画活動(自由画)に取組み、現代美術作家の長谷光城氏を講師に研修会や子どもの絵の展覧会を企画・開催し、全国各地で保育実践を深めています。
NPO法人 子ども美術文化研究会
理事長 嵯峨 淳心



活動方針
子どもたちの「センス・オブ・ワンダー」 と「美術文化」
乳幼児期の子どもたちは、遊びを通して心と身体が丸ごと育ちます。
特に自然体験は子どもたちの情動に働きかけ、感情を形作ることを助け、身体全体を通して体験する知的活動への喜びを深めます。子どもたちは、自然に抱かれる体験や自然素材との豊かな関わりの遊び中で、「気持ちいいな・きれいだな・なぜだろう・不思議だな・すごいな・こうしたらどうなるだろう」等の体験を積み重ね、活動意欲を高めていきます。
だから、子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激に満ち溢れています。
子どもたちの自由で豊かな遊びは、彼ら自身の豊かな感性の土壌を耕し、その遊びの痕跡は、結果として素晴らしい造形作品となります。また、豊かな造形活動を体験した子どもたちが描く絵は、生命力に溢れ、私たちを圧倒します。
子どもたちは、自然との関わりを通してその内面に新しいイメージをファイルし、遊びが深まるにつれ新しく上書していきます。それらを造形活動や描画活動により表出することで、さらにイメージが整理され深まり、それがまた新しい遊びや表現へと繋がっていきます。
こうして子どもたちが自由に自然と関わって豊かな美術文化を生み出し、繰り返し体験していくことで、身体的装置が機能するようになり、想像力が育まれます。
この、美術文化の体験の深まりが基礎となり、逞しさやしなやかさを備わらせ、これ以降獲得していく文字文化や知性の世界をより豊かに花開かせていくと考えます。


